『約束』・・・常に約束したことは大切にしたいと思っている。
それについて今日は、「そこはかとなく」書き留めてみよう。
長くなるので暇な方だけお付き合いください。
約束について書かれた読み物として、真っ先に頭に浮かぶのは
『手品師』という道徳の本にある小学生向けの文章だ。
腕は良いが売れない手品師が、公園で小さな子どもとまた来るよと約束をする。
その晩手品師には、遠方での大きなステージの仕事が舞い込む、チャンスだ。
しかし・・・悩んだあげく、手品師は次の日も公園に行って子どもとの約束を守る。
オリバー一族のほとんどのクラスの道徳の授業で取り上げた資料ではないかな。
それから『雨月物語』の中に入っている『菊花の契り』という怪談話。
兄弟の杯を交わした侍が、約束を果たすために命を落とし、魂となって
約束の時期に現れる・・・そして自分が幽霊だと語るものだ。
オリバーはどちらの約束も、
単に「約束は守るもの」というルールやモラルの問題ではなくて
人と人との人間関係や信頼、自分の生き方や、信念、義や誠・・・
そういうものへの、その人なりのとらえ方の強さという気がします。
最近、あっさりと約束を破棄されたことがありました。
もちろん相手にとっては大した約束ではなかったのでしょう。
その人の人生にとっての重要度や時間、オリバーとの人間関係が
「約束したけれど、なしにしてもいいや」という程度のものだったのでしょう。
お互いの人間関係や信頼度の問題が大きいとすれば、
オリバーにも「その程度の人物だったのだ」という責任があるのかもしれません。
しかし、正直なところ、オリバーのその人物への評価や信頼は落ちました。
この人だと見込んで頭をさげてお願いし、約束したことを実行しない。
もし自分だったら・・・と考えると、あり得ないことのように思われるのです。
約束をしたからには、小さな約束でも、ちょっとした口約束でも、
なんとか実現しよう、成し遂げよう・・・そう考えることが身にしみています。
守れない時は、相手に謝るのはもちろん、どうしたら今回の不義理を取り戻せるか・・・
約束を果たすより数倍の時間や心を割くことにしています。
こんな古風な奴は時代遅れなのかもしれません。面倒な奴なのでしょう。
こだわりのようなものが強い分、自分で自分が厄介な時もあります。
今週の日曜日には、ある一つの約束を果たしに行こうと思っています。
福島県の三春にある日本三大桜のひとつ『滝桜』に会いに行きます。
初めて見に行った時には、母の気配を感じ、呼ばれてきたんだなぁと思いました。
その後母の代わりになってくれた伯母を連れて旅行した時にも来ました。
伯母が無くなる数日前の病床で、この滝桜の旅行の思い出話をしました。
春まで持たない命とすでに分かっていたので、心の中で約束しました。
(今年の春、滝桜が咲く頃、必ず見に行きますので会いに来て下さい。)
口に出さない約束でも、約束は約束、相手が亡くなった今でも、
それは絶対に守りたいこと。そして行ける日は24日しかありません。
道徳の手品師の授業で・・・オリバーがみんなに言ったこと。
「約束を守ることができた手品師は、
小さな子どもの前で、どんな気持ちで手品をしていたか・・・」
それを黙って考えて、この授業はいつも終わっていたのでした。